木材は自然素材ならではの温かみがあり表情豊か、そして室内を美しくエレガントに見せてくれる魅力的な材料です。オーク、ウォールナット、マホガニー、チーク、クルミ、ローズウッド… 木材の種類を挙げればきりがありませんが、それぞれに特色がありどれも魅力的です。職人が丁寧に作った木製家具はまさに一生もの。使い込むほどに味わいが増し、経年変化を人生と同じように楽しむことができるでしょう。
しかし、木製家具を長く使いたい、経年変化(劣化ではなく)を楽しみたいというならそれなりの手入れが必要です!ただ水拭きすればいいというわけではなく、木材の種類に合わせて清掃とメンテナンスを行うべきです。
そこで今回は木製家具を長持ちさせる清掃方法と手入れの仕方を紹介します。この手入れも木製家具と暮らす楽しみのひとつと言えるかもしれません… 。
木製のダイニングテーブルを常に最良の状態に保つのはそう簡単ではありません。なぜなら煮えたぎるような熱い鍋や料理、反対にとても冷たいもの、液体、様々なものがテーブル上に並べられるからです。特に無垢材のテーブルはシミになりやすいので要注意!
無垢材のテーブルにシミが付いてしまったら、軽いシミならきれいなクロスで表面の汚れを取り、目の細かいサンドペーパーで優しくこすります。必ず木目に沿って行ってください。サンドペーパーの代わりにコルクを使用する裏技もあります。
普段の手入れはクロスで水拭き→乾拭きで表面に水分を残さないようにします。
数ヶ月に一度、または表面の艶がなくなってきたと感じた時にオイルで手入れをすると良いでしょう。表面を乾いたクロスできれいにしたら、古布などにえごま油や亜麻仁油を染み込ませムラなく塗り込んでいきます(もちろん専用オイルでもOK)。全体に塗り終わったら乾いた布でしっかり拭き取り、一晩乾燥させて完了です。
木材フローリングの床は温かく居心地のいい雰囲気を作成します。フローリングのメンテナンスは複雑ではありませんが注意が必要です。
1,普段通りの掃除を行い表面のチリやゴミを取り除きます。
2,固く絞った雑巾や水拭きフロアシートでさらに床をきれいに磨きます。
3,フローリング用ワックスを適量垂らし、布やワイパーなどでまんべんなく広げます。必ず木目に沿って塗っていきましょう。
4,30分以上放置して完全にワックスが乾いたら二度塗りをします。二度塗りすることで艶が増し、また木材の表面をしっかり保護できます。ひび割れ防止効果もあります!
フローリングのワックスがけは半年に一度が目安です。
ダイニングテーブルの欄でも少し触れましたが、木製家具の艶を維持するにはオイルを使ったメンテナンスが必要です。これは表面の艶を復活させるだけでなく、木材の乾燥を防ぎ、ひび割れや反りなどを防止します。
おすすめのオイルは食用油なら亜麻仁油やえごま油。オリーブオイルは染み込みにくく表面に残りやすいのであまり向いていません。
固形のワックスタイプなら蜜蝋が一般的です。
もちろん家具を購入した専門店で木材専用オイルを購入するのも良いでしょう。
木製のキッチンツールは素朴な可愛らしさがあります。温かみがあり握りやすいのでお子さんの料理の練習にもおすすめ。
しかし、木製のキッチンツールは食器洗浄機に入れたり、水に長時間浸しておくのはNG。木材の製品は水分を吸収しやすいので匂いが付いたり、劣化の原因となります。さっと洗い、すぐに乾燥させましょう。
オリーブの木を使ったまな板やボウルなどは乾燥によって生じるひび割れなどを防ぐため、時々ひまわり油やサラダオイルを塗布してください。