レトロな雰囲気を楽しむ住まい

A.Imamura A.Imamura
里山の小さな平屋を人の集う空間にリノベする, 株式会社 建築工房零 株式会社 建築工房零
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レトロとは英語の「retrospective」から使われるようになった言葉で、懐古的であること、また古いものを好むこと等といった意味で使われます。インテリアでは、ヴィンテージという言葉とはまた異なり、どこか古く、懐かしく、そして新旧が融合する親しみのあるインテリアスタイルを指します。今回は、そんなレトロな雰囲気を楽しむ住まいをご紹介していきます。

レトロな雰囲気と知的な落ち着き

レトロな雰囲気には、どこか落ち着いた知的な雰囲気が漂います。こちらはそんな懐かしさをカフェのインテリアとして活かした山本嘉寛建蓄設計事務所 YYAAが手がけるCafe Franz Kafkaの内装をご紹介します。ベースカラーとなる壁や床、天井は味わいあるダークブランでまとめられ、配置された家具も同様のアンティーク加工がほどこされ、新旧が融合する、そして懐かしさあるデザインフォルムでまとめられています。オープンシェルフに置かれた本が、室内と相まってより落ち着いた知的な雰囲気を演出しています。

クレジット: Photo by Yohei Sasakura

レトロな昭和を感じる住まい

レトロと言えば、私たちにとっては昭和の時代ではないでしょうか?私たちに馴染みある日本らしい引き戸の玄関や、木の香り、愛らしい屋根など、今ではあまり見かけなくなった昭和に建てられた住まい。こちらは大森建築設計室が手がける懐かしい外観を模したネオ・レトロともいえる素敵な住まい。シンプルなプランとインテリアは、素材に特にこだわり地元三重県で伐採された杉や檜を使用、外壁も焼杉張り、室内の床仕上げは無垢の杉厚板、壁は土佐漆喰塗りと昔ながらの工法でしっかりと自然素材の家が作られています。長く家族と時間を共にする家は、こんな新旧が融合し安心感のある外観が「我が家」と呼ぶにふさわしいですね。

クレジット:撮影 米田正彦

どこか懐かしく、そして愛らしいインテリア

こちらは里山の小さな平屋をリノベーションした空間。築70年の小さな農家は、古い佇まいを残しながら人の集う住居兼イベント空間として新しくリノベーションされています。旧家屋の佇まいを残す土間や広縁の障子、薪ストーブが懐かしい雰囲気を演出しています。背の低い椅子やテーブルなどの家具インテリアでまとめられた新しい板間の空間は、床の暮らしに近い昔ながらの生活感覚を保ちながらも新鮮に空間を彩ります。

こちらでは合わせて「古さと新しさのハーモニー」を紹介しています。

新旧を融合させる空間は、リフォームで

新旧が融合したレトロな空間は、リフォームでつくることができます。例えば、こちらのCOIL松村一輝建設計事務所が手がける大阪の都心に位置する長屋のリノベーションを見てみましょう。古い長屋の梁や構造を残しながらリフォームするだけでなく、解体時に残しておいた建具や床板などを単純な再利用だけでなく場所や用途を変えて、玄関先の靴箱やオープンシェルフの建材としてインテリアの細部として使用することで、これまでの歳月を経た長屋の古き良き愛着ある雰囲気が大切に演出されています。

撮影 増田 好郎(ますだ よしろう)

素材感・存在感を楽しみながら

レトロなインテリアの楽しみの一つは、一つ一つのモノが演出する素材感と存在感にあります。こちらの空間は、床はオーク無垢材、壁は珪藻土と柔らかい自然素材感をベースにしたリビング。ダークブラウンの家具でまとめられ統一感のあるインテリアですが、例えば、小学校のホールで使用されていたかのような椅子やカリモクのソファ、懐かしいフォルムの扇風機など、一つ一つの家具やオブジェに小さな歴史が見え隠れするような愛らしさがインテリアのポイントとなっています。

クレジット: スタイル工房_stylekoubou

洗練された雰囲気を少しプラスするには?

レトロなインテリアは、主に素材感やアンティーク感のあるダークブラウンカラーベースでまとめられます。新旧が融合する懐かしさを演出する代わりに、洗練された印象とは少し離れてしまう場合も。こちらのリビングはそんな問題をおしゃれなヘリボーン床を配置し、少し明るめの木材カラーでインテリアをまとめることで解決しています。床は空間をデザインする上でとても大切な部分となり床材の張り方一つで空間の印象が変わります。どこかヨーロッパの印象や音楽ホールなどの使用されるヘリボーン床を配置することで、懐かしさの中にも洗練されたおしゃれさを演出しています。

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