住宅密集地でも快適に暮らせる3階建ての住まい

K.Yokoyama K.Yokoyama
双空の家, 富谷洋介建築設計 富谷洋介建築設計 Balkon, Beranda & Teras Modern
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今回ご紹介するのは、住宅密集地に建つ3階建ての住まいです。建物にホームエレベーターを設置したり、プライバシー面や採光面を考慮して部屋の配置や開口部を工夫していたりと、難しい敷地条件を様々な工夫でクリアし、住宅地の中でも開放感が楽しめて居心地よく暮らせる家が見事に実現しています。住宅密集地での家作りを考えている方には、参考となるアイデアが見つかるかもしれません。このプロジェクトは、北海道を拠点に活動している富谷洋介建築設計によって手掛けられました。一体どんな様子になっているのでしょうか?さっそく詳しく見て行きましょう!

住宅密集地に佇む3階建て

ロケーションは北海道札幌市。住まいのある地域は市街地から近く、交通や商業的な利便性も高いエリアとなっています。敷地は南に面した前面道路以外の3方向が他の建物に囲まれており、さらに道路を挟んだ向かいに側にも高いマンションが建っているという住宅密集地にあり、家作りの際は採光はもちろんのこと、生活のプライバシーを確保するためにどうするかが大きな課題となりました。完成した住まいは、そんな難しい状況を感じさせない存在感があり、1階に駐車スペースを設けた3階建ての都市型住宅となっています。

縦の移動は階段とエレベーターで

住まいの構成は、3階に生活の中心となるLDKを置き、2階を個室、1階を来客用のスペースとしています。一日の長い時間を家族と一緒に過ごすLDKを3階に配置した理由は、十分な日当たりを確保するため。毎日の階段移動が大変なのでは?と思ってしまいますが、住まいには階段の他、ホームエレベーターも設置されているので心配はいらないようです。また、屋上にはテラスを設けており、この階段室はペントハウス階まで住まいの空間を縦につなげています。階段はステップの間に隙間のあるシンプルな作りのオープン階段で、光や空気の流れ、気配が各階にも届くようになっています。部屋と階段室の仕切りには格子が用いられ、インテリアのアクセントとしてお洒落であると共に、明るさや気配が部屋内にも伝わりやすくなるのもポイントです。

バリアフリーで永く住まう

クライアントさんは末永く暮らせる住宅を希望していたため、ホームエレベーターの設置やバリアフリーの作りであることは、家作りの前提条件としてあったことなのだそう。ホームエレベーターにより、高齢になった時の階段の上り下りの負担や車椅子生活での困難さなどがなくなるので、快適に過ごすことが出来そうです。こちらの洗面&トイレスペースも段差のない作りで、さらにトイレのドアも引き戸となっているので、車椅子での移動もスムーズにできます。

工夫された開口部の設置

こちらは3階にあるLDKの様子です。日当たりのいい南側には、道路を挟んで高いマンションが建っているために、開口部の設置には工夫が必要でした。外部からの視線が気になってしまわないよう、正面ではなく少し角度をずらし斜めに視線が行くように窓を設けています。そのために十分な自然光が室内に入りつつも、周囲の目線を気にせずに生活することが出来ます。住宅密集地での家作りを考えている方には参考になるアイデアかもしれませんね。

小上がりの畳スペース

室内空間は、無垢材がふんだんに使われていて、優しい雰囲気に包まれています。また年月が経てば経つほど味わい深い質感となるので、その変化も大いに楽しめそうですね。リビングの横にはこのように小上がりの畳スペースが設けられており、コンパクトながらも落ち着いて過ごすことが出来ます。和風リビングとして、畳で気軽にゴロリと横になれるお昼寝スペースとして、または客間としてなど、色々な目的でフレキシブルな利用が可能です。外にはバルコニースペースも確保されて、ちょっとした休憩スペースとして楽しめます。住宅密集地にありながら、快適に暮らせるヒントが詰まった都市型住宅となっていることが改めて感じられますね。

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